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電子タバコの有用性・安全性

電子タバコとは

電子タバコの世界的な普及 

 電子タバコ(e-cigarette、又はelectronic cigarette、又はelectronic nicotine delivery system)の歴史はまだ浅く、2003年に香港のある会社が開発したのが最初で、その後ヨーロッパで大流行し、100万本以上売れたと言われます。ニコチン入りの電子タバコは、今世界で1,000〜1,200万人の愛煙家がいるといわれ、10年以内にその売上高は、一般的なタバコを凌駕するのではなかといわれるほど急増しています。中には、従来のタバコをやめるために吸っている人も多く、イギリスでは禁煙に取り組む人の27%が利用していると言われます。

 電子タバコが日本に輸入され始めたのは、2008年ごろのことで、メディア等が取り上げ、注目を浴びるようになりました。今では、約30種類程度の電子タバコが発売されています。当初は、主にスーパーシガレットやエコスモーカーという名前の電子タバコが主流でしたが、知名度が上がるにつれて、デジモクやトウキョウスモーカーが登場し、2009年にはシンプルスモーカーなどが出ました。

 当初、電子タバコは102ミリの長さのものが主流でしたが、その後、研究が進んで、紙タバコの平均サイズと同じぐらいの89ミリの小さなサイズのものが開発されました。シンプルスモーカーミニなどがそれに該当し、これによって、以前より軽く、持ちやすくなりました。そして、2009年の末頃には、ターボフィルタ式の電子タバコが開発され、カートリッジと噴霧器が一体化したものが出回り、煙の量も多くなりました。また、同じ年に海外製の電子タバコは危険であるという情報が流れました。それは、海外の電子タバコには、ニコチン入りの電子タバコが存在しているというものです。しかし、日本の場合は、ニコチン入りのものは販売許可がされていないため、一切ニコチンは含まれておらず、食品添加物が中心の電子タバコが流通されています。


電子タバコの仕組み・構造 

 最初の頃の電子タバコとは、煙の代わりに少量の蒸気を吸引するタバコに似せた吸引器のことです。見た目は、普通の紙巻タバコによく似ていますが、マッチやライターで火をつける必要はありません。カートリッジの方を口で吸うと、自動的に電源が入り、カートリッジ内の液体が加熱されて気化し、霧状になるため、その蒸気を吸い込んで吐き出します。見た目では、紙巻タバコを吸っているように見えますが、実際は火気を用いないため、燃焼に伴うタールや一酸化炭素なども発生しません。従って臭いもありません。また、従来のタバコのように、先端から副流煙が発生することもないので、他人に迷惑をかけることもないし、自身の健康を害することもないのです。

 形状は、一般にパイプ型、紙巻タバコ型、葉巻型などさまざまありますが、構造的にはみなほぼ同じです。充電式のバッテリー(蓄電池)、と噴霧器としての本体、ニコチン入りリキッドやフレーバーを含んだカートリッジから構成されています。電池はほとんどの電子タバコにおいて、リチウムイオン充電池が使われており、充電が可能です。ケースからカートリッジを取り出し、充電された電池本体とカートリッジをセットし、手動タイプではスイッチボタンを押し、自動タイプでは吸い口を吸うと、自動的にスイッチが入ります。気流センサーが反応して、カートリッジ内の液体が霧状化し、吸い口から霧状の希釈液が噴出します。これを吸って、そのまま吐き出すと、実際の煙のように見えます。

 霧を肺の奥まで吸い込んで吐き出しても、タバコのような煙に見えるのは、噴射された霧状の粒子が、タバコの煙の粒子とほぼ同じ大きさであるためです。そのため、色や煙(霧状)の状態や、長く煙(霧状)となって空気中に漂って見えるのです。また、吸引すると先端の赤色LEDが発光して、本当に火をつけて吸っているように見えるのです。

 詰め替え用の液体が入っているカートリッジは、ニコチン含有量の違う種類も用意されており、ニコチンを含まないものもあります。また、ニコチンを含む液体以外にも、果物の香りや味などを配合したカートリッジや液体のものも用意されている製品もあります。電子タバコは、ひとつの嗜好品といえますが、このような性質上から、禁煙に利用することもできるのです。一般的な禁煙プログラムは、ニコチンの多いカートリッジから始め、徐々にニコチンの少ないカートリッジに変えていき、最終的には、ニコチンを含まないカートリッジに移行することで、ニコチン依存から効率的に脱却できるというものです。


日本国内における電子タバコ

 日本国内では、ニコチン入りの電子タバコを販売することは、薬事法に抵触するためできません。国内の業者が販売している製品は、すべてニコチン入りでないものとなっています。オークションなどで、ニコチン入りの電子タバコが売られていることもありますが、あくまでも国内では薬事法に抵触するため、自分が所有する電子タバコを、譲渡したり販売したりする場合は、注意が必要です。ただし、個人がニコチン入りの電子タバコを入手し、吸引する事については、特に薬事法で規制されていませんので、ニコチン入りの電子タバコを入手したければ、海外ショップから個人輸入するしか方法がありません。

 ただし、国内においては、日本たばこ産業が、ニコチン入りの電子タバコを販売していますが、これは構造が違うニコチン入りの電子タバコです。液体ではなく、タバコポットと呼ばれるカートリッジに、タバコの葉が詰まっているものです。タバコポットの種類も、従来のタバコブランドと人気の銘柄を販売しています。これらには、ニコチンが入っているため、未成年の利用は禁じられているので、20歳以上の人にしか販売していません。したがって、日本国内で扱っているニコチン入りのタバコポットと、欧米でいうところの電子タバコとは違いがあるということです。

 また、ニコチンが入っていない電子タバコの場合、従来のタバコとは違うので、公共の禁煙区域で吸ってもルール違反ではないですが、現在、まだまだ電子タバコへの認知度が低く、公共の場での使用は、周囲の人に誤解を与える恐れがあります。公共や職場で使用する場合は、周りの人の理解を得てから行う配慮が必要です。

 なお、ニコチンは医薬品成分ですので、電子タバコに含まれている製品を、認識しないまま連続喫煙(休憩をはさまずに1日中吸い続けること)を行なうと、吐き気や嘔吐、頭痛やめまい、痙攣などの副作用が現れたり、依存性になったり、また妊婦などに影響を及ぼす恐れがあります。独立行政法人・国民生活センターが、具体的に発表した注意点は以下のような項目となっています。


  • ○ ニコチンを含む電子タバコは、基本的に、薬事法に基づく承認(有効性や安全性などの確認)が必要ですが、これまで国内で承認された製品はありません。
  • ○ 今回の調査対象(2010年8月『電子タバコの安全性を考える』)とならなかった電子タバコにも、ニコチンが含まれている可能性がありますので、ご注意ください。
  • ○ ニコチンを含む電子タバコを、インターネットなどで個人輸入するケースも見られますが、以下の点から望ましくないと考えております。安易な使用は避けてください。
    • ニコチン以外の有害な物質が含まれている粗悪品メーカー品が報告されていること。
    • 薬事法上の未承認の医薬品であり、品質、有効性、安全性が確認されていないこと。(もちろん、通常のタバコと比較すれば格段にリスクは低いですが)


電子タバコへの評価と現状

海外では賛否両論

 電子タバコというと、経済的で禁煙にも役立つと考えられ、世界の愛煙家の間で急速なブームとなりましたが、一方において、健康面で影響はないのか、その安全性がいま問われているのも事実です。香料入りの液体を、熱によって水蒸気にし、タバコの煙のような感覚で吸えるため、喫煙の類似行為として楽しむことができるのが、電子タバコの特徴です。「煙は水蒸気だから大丈夫!」と簡単に考えたり、またパッケージや宣伝などでも「健康に害がなく、安心して禁煙ができるサポートグッズ」と謳っていることも確かです。

 こうしたことから、電子タバコを購入して利用する人は、現在喫煙者か、あるいは元喫煙者の人が多く、いずれもタバコを吸った経験のある人が利用しているものと思われます。それだけに、電子タバコに安全性を求めるのは至極当然ともいえます。せっかく、電子タバコで本物のタバコを止めることができても、電子タバコによって健康被害が生じるようなことがあれば、本末転倒というものです。一度禁煙に成功した人は、電子タバコを吸わない方が良いです。

 現在、日本国内においてはあまりニュースになっていませんが、海外では電子タバコの健康被害については賛否両論があり、擁護派と反対派の間で議論がしばしば起きています。擁護派の意見は、「これでタバコを止めることができた」として心の拠り所になっている部分を主張しており、反対派は「安全性の確認が取れていない」というのが本意のようです。


日本国内での位置づけ

 では、日本国内における電子タバコの位置づけはというと、厚生労働省のサイトに記載されている内容が一応の基準になりそうです。そこには、電子タバコは「薬事法上の未承認の医薬品であり、品質、有効性、安全性が確認されていないこと」「ニコチン以外の有害な物質が一部粗悪品に含まれている事例が報告されていること」を挙げています。つまり、薬事法上において未承認ということは、ニコチン入りの電子タバコは、商品として国内で販売することは認めないということが大前提になります。

 したがって、国内で電子タバコを利用しようとするならば、海外から輸入された商品を購入して利用する以外に方法はありません。しかし、残念なことに以前国内で販売されていた電子タバコからニコチンが検出された事例があるため、電子タバコを国内で購入する際は、以下の2点に注意するよう呼びかけています。ひとつは「ニコチンが検出されていない製品を選ぶこと」、もうひとつは「PSEマークがあることを確認すること」となっています。PSEマークとは、電気用品安全法の対象となる商品に表示されるマークのことで、その電気製品が安全性を満たしていることを示すマークとなります。電子タバコには、バッテリーが内蔵されているだけに、その不安もあります。あくまで日本で買う場合です。


電子タバコのメリットとデメリット

 電子タバコのメリットとデメリットについて考えてみることにします。

メリット

  • かかる費用が安い。
  • タールやタバコの有害物質を含まない。
  • 禁煙効果が期待できる。
  • いろいろな香りを楽しめる。
  • 吸殼の処理をしないで済む。
  • 火を使わない。
  • 煙の嫌な臭いが服や部屋などに残らない。
  • どんな場所でも吸える。

 まず、費用が安いという点ですが、仮に1日の平均タバコ代が450円かかったとすれば、1カ月のタバコ代は13,500円になります。しかし電子タバコの場合は、商品によっても異なりますが、初期コストが約2,800〜3,800円ぐらいします。月々のランニングコストは、平均して900円〜2000円ぐらいになります。これを普通のタバコと比較すると、電子タバコの方が経費的には10分の1程度まで抑えられることになります。また、従来のタバコのように、値上げの心配がないのが電子タバコです。(個人輸入の場合は、円安になると商品代金は値上げとなるが、タバコ税や消費税は免税です。

 次に、電子タバコはタールのような有害物質を含まない点です。タバコに含まれているタールには、約4000種類以上の化合物が含まれており、その中の約200種類の物質は、人体に対して致死性の有害作用をもつ物質であるとも言われています。その中には、発がん性物質や発ガン促進物質もふくまれています。その点、電子タバコは有害物質を体内に入れずに済みますので、健康被害を避ける点でもメリットとして挙げられます。

 さらに、タバコの独特な嫌な臭いが、衣服や部屋に残ることなく、周囲から敬遠されることもありません。吸殼も出ないので、灰皿も必要ありませんし、火を使わないので火気の心配もありません。また電子タバコは、いわゆるタバコではないので、どんな場所でも吸えることになります。相手が非喫煙者であっても、コミュニケーションをとることに支障をきたすことがないのです。

 そのうえ、電子タバコは普通のタバコにはない機能として、様々な香りを楽しむことができます。ニコチン入りリキッドを購入すれば、自分の好きなものを使えます。メンソール味から、イチゴ味、レッドブル味、バナナ味、チョコミント味、レモンドロップ味、ウイスキー味、ココア味、ジャスミン味、シナモン味、ローズ味、マルボロ味、マイルドセブン味、キャメル味、ラーク味、ケント味、セブンスター味など、約300種類あります。


デメリット

  • 利用方法が、普通のタバコより複雑で面倒。
  • 粗悪製品が出回っている。
  • 電子タバコは重く、利用しづらい。(銜えタバコができない)

 普通のタバコのように、箱からサッと出して火をつけ、吸ったら終わりというわけにはいきません。吸うまでに若干の作業があり、多少面倒です。バッテリーや噴霧器(アトマイザー)の交換もあります。調整が複雑だったり、噴霧器の交換で香りが変わったりすることもあります。また、電子タバコによっては、ニコチン入りリキッドの液体が漏れ出してくるなどの不良品もあります。

 さて、何よりも電子タバコとして売られているものの中に、ニコチン入りの製品があるということです。国内では、ニコチン入りの製品は販売が禁じられていますので、ニコチン入りの電子タバコを吸いたい場合は、海外製品を輸入して使用するしかありません。


紙巻タバコと電子タバコの成分比較

紙巻タバコに含まれる成分》 

 タバコは、昔から「百害あって一利なし」といわれてきました。そのタバコにはどのような成分が含まれているのでしょうか。タバコは、天然のタバコ葉由来の成分のほかに、600種類の化学物質(香料、結合剤、保存料、多量の農薬など)が添加されて作られています。これが燃焼し、発生する煙に含まれる化学物質は、4000種類(一説には7000種類)以上もあるといわれ、そのうち約200種類は致死性有害化学物質とされています。このうち、動物にガンを発生させる化学物質は約60種類(一説には70種類)あるといわれ、発ガン性が懸念されています。

 タバコは、燃やした時に「主流煙」と「副流煙」が発生します。主流煙は喫煙者が直接吸い込むもので、ニコチンなどの有害物質が含まれています。副流煙は点火部から立ち上がる煙のことで、低温燃焼のため特に有害物質を多く含んでいます。(有害物質によって異なるが、一般的には3倍〜100倍)また、喫煙者が吸い込んだ後に吐き出す煙を「呼出煙」といい、これにも有害物質が含まれています。この有害成分は、低温の不完全燃焼時により多く発生し、各種有害物質の発生は、主流煙より副流煙のほうが多く発生することがわかっています。この副流煙と呼出煙が合わせて「環境タバコ煙」と言われています。

 では、主流煙と比べたときの副流煙中に含まれる有害物質の量はどのくらい多いかというと、ニコチンで2.8倍、タールで3.4倍、一酸化炭素(CO)で4.7倍、発ガン物質のベンゾピレンで3.4倍、アンモニアで46.3倍となっています。また主流煙は酸性ですが、副流煙はアルカリ性で、かつ有害物質が多いため、目や鼻の粘膜を刺激します。特に副流煙では受動喫煙が問題とされ、ガン予防の観点から禁煙が世界中(特に先進国)で推進されてきました。世界保健機関(WHO)の報告によると、現在タバコは、世界的なガンによる死亡原因の20%以上を占め、中でも肺ガンによる死亡の約70%はタバコが原因とされています。

 発ガン物質であるベンゾピレンは、300°Cから600°Cの間で不完全燃焼し、タバコの煙のほかに、コールタールや自動車の排ガス(特にディーゼルエンジン)、焦げた食べ物などに含まれています。紙巻タバコの煙に含まれる有害成分には、主に次のようなものがあります。

【発ガン物質】(ng/本) 
  • ベンゾ(a)ピレン
  • ジメチルニトロソアミン
  • メチルエチルニトロソアミン
  • ジェチルニトロソアミン
  • N-ニトロソノルニコチン
  • 4-(N-メチル-N-ニトロソアミン)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン
  • ニトロソピロリジン
  • キノリン
  • メチルキノリン類
  • ヒドラジン
  • 2-ナフチルアミン
  • 4-アミノビフェニール
  • 0-トルイジン
  • ヒ素
  • アセトアルデヒド
【その他の有害物質】(ng/本)
  • タール(発ガン物質-ベンゾピレン
  • ニコチン(依存性、致死性)
  • アンモニア(刺激臭)
  • フェノール類
  • 一酸化炭素(粘膜の刺激)
  • 二酸化炭素
  • エンドトキシン(微生物を作る物質)


電子タバコに含まれる成分

 電子タバコは、メーカーや販売店ごとによって、リキッドに含まれる成分が違います。はじめに、一般的と思われるHealth e-cigaretteのメンソールカートリッジの成分を見てみることにします。

【メンソールカートリッジの成分】
  • タバコ香成分 7% (香料、タバコアブソリュート、乾燥したタバコの葉から抽出)
  • トリメチルピラジン 1% (香料、ローストナッツのような香り)
  • テトラメチルピラジン 1% (香料、ローストナッツのような香り)
  • ジメチルピラジン 1% (香料、大人になったばかりの雌のような香り)
  • アセチルピリジン 1% (香料、胡麻のような香り)
  • 酪酸2メチル 1% (香料、甘く、フルーティで青リンゴのような香り)
  • テルピネオール 1% (香料、月桂樹やローズマリーなどの精油の成分)
  • エチルマルトール 1% (香料、カラメルに似た甘い香り、毒性なし)
  • リナロール 1% (香料、ラベンダーやベルガモットのような香り)
  • バニラ抽出液 3% (香料、バニラエッセンス)
  • 精製水 5% (水)
  • ジプロピレングリコール 50% (希釈溶液、保湿剤、皮膚や目などの粘膜を刺激する)
  • グリコール 30% (希釈溶液、保湿剤、アルコールの一種)
【その他のカートリッジに含まれていた成分】
  • グアヤコール (刺激性、毒性あり、成人致死量は3-10グラム、麻痺、消毒に用いられる)
  • エタノール (酒類の主成分、揮発性が強い、殺菌や消毒の用途で広く用いられる)
  • グリセリン (保湿性有り、毒性がほとんど無い)

 以上、電子タバコの成分を見てきて、一部に毒性のあるものもありますが、紙巻タバコの煙の主成分に比べれば、人体に重大な影響を及ぼすようなものはないと考えます。ただ、中にはグリセリンアレルギーを引き起こす人もいます。湿潤やただれの酷い人は使用しない方がよいとされています。また、使用中に皮膚に発赤、刺激感を感じたときは、すぐに使用を中止して、医師に相談する必要があります。グリセリンを日常的に吸引した場合の、人体への影響については、現在まだ分かっていません。次に、TaEco専用フレーバーリキッド・カートリッジ成分について見てみます。


【フレーバーリキッド・カートリッジの成分】

 電子タバコTaEco専用のフレーバーリキッド・カートリッジ液体(香味)には、すべて食品(日常食品、お菓子、飲料など)に使用されている添加物が使われています。

ピュアウォーター
細菌や不純物を可能な限り取り去った、非常に純度の高い安全な水で、純水です。ミネラルウォーターの場合、飲む人によっては、お腹が緩くなるなどの適不適がありますが、ピュアウォーターには敵不適はありません。誰でも、安心して飲める安全な水として、海外ではメジャーな飲料水です。また、味に関しては、ミネラルウォーターはミネラルが溶けているので、独特な味がしますが、ピュアウォーターは無味無臭です。
エチルマルトール
香料です。カラメルやバニラに似た甘い香味を持つので、チョコレートやココアなどのフレーバーとして、また果実のフレーバーなどとしてよく使用されます。イチゴ、唐辛子、カカオ、カラマツの樹皮などにも含まれているマルトールと同じ香味ですが、香気は6倍以上も強く、ごく微量でもよい香りが出ます。このエチルマルトールは、メチル基をエチル基に置換した構造を持ち、常温で結晶していて、極性溶媒に溶けます。天然にはないが、糖類を熱分解したとき(カラメルなど)に似た甘い香りがあり、これらに含まれるマルトールやイソマルトールよりはるかに強いです。毒性はないので、食品添加物として用いられています。
シクロテン
香料です。メープルシロップやカラメル(プリン)に似た甘い焦げ香味を持ち、麦茶のようなローストされた食物に含まれます。その構造から、メチルシクロペンテノロンまたメープルラクトンとも言われ、殺菌や防腐作用があります。この香りは、臭覚が正常か判断する臭覚測定検査における測定用基準臭として採用されている香料で、吸引に安全な成分です。
ダマスコン
ケトン類の精油成分です。これは、ブルガリアローズから発見されたもので、お茶の葉にも含まれます。プラムやローズのフルーティフローラルの香調と、お茶やタバコ様の香気を有しています。また、アロマセラピーでは、非常に高価なローズオイルの主成分としても知られています。
その他(植物性抽出エキス)
保湿剤、潤滑剤、乳化剤、不凍液、プラスチックの中間原料、溶媒などとして、広く用いられる成分で、人間を含む哺乳類全般に対して、急性毒性を持っていません。また、保湿性や防カビ性に優れていることから、医薬品や化粧品、麺やおにぎりなど、食料品の品質改善剤など、広範囲にわたって使用されています。


電子タバコの安全性について

 最近、電子タバコの使用について、その安全性に対するリスクがあることがわかってきました。電子タバコの愛用者から、呼吸器系の疾患や火傷、心臓血管障害といった健康被害が数多く報告されています。これについて、世界保健機関(WHO)が未成年への使用中止の勧告をしたり、アメリカ食品医薬品局(FDA)やアメリカ疾病管理予防センター(CDC)からもリスクの報告がされたり、世界各国の研究者らからも、電子タバコの危険性が訴えられています。

世界保健機関(WHO)の見解

 世界保健機関(WHO)は、2008年9月に電子タバコによる吸引に対して疑問を呈し、一部の粗悪な製品には毒性のある物質が含まれている可能性があるとして、注意を呼びかける声明を出しました。記事の一部を引用すると、以下のような内容です。

  • 香港の企業が開発し、日本を含む多数の国で販売されている電子タバコの極一部について、安全性が確認されず、正しい禁煙療法とは考えられない。
  • 製品に使用されている多くの化学物質の中に、極一部のものに強い毒性があるものが含まれている可能性がある。

 この声明の背景には、海外で販売されている電子タバコの専用カートリッジには、ニコチン入りのものが売られているという事実があります。カートリッジの中の液体を、電子的に蒸気化して吸引した場合、蒸気化されたニコチンを摂取することが安全なのか、という疑問をWHOはもっていました。水に溶けたニコチンを摂取すると、体内での吸収が早くなり、症状も重くなることはわかっていますが、水蒸気に溶けたニコチンが安全なのかどうかについては、WHOもデータがなかったのです。

 もうひとつは化学物質です。電子タバコのカートリッジには、タバコの風味を出すために、化学物質として食品添加物が使用されています。電子タバコの多くが、中国で作られているという実態があり、これまでに中国産食品の安全性が問題になったことがあるだけに、一部の粗悪品にかなりの不安があるところです。

 その後WHOは、2014年8月26日に、ニコチンなどの蒸気を吸い込む電子タバコに関する報告書を発表し、「健康への深刻な脅威」として、未成年者への販売禁止、公共施設の屋内での使用禁止などの規制を勧告しました。この勧告は、10月にモスクワで開催された第6回・タバコ規制枠組み条約(FCTC)締約国会議で議論されました。

 WHOの勧告内容によると、「電子タバコの蒸気は、宣伝されているような単なる“水蒸気”ではない」と指摘し、電子タバコの使用は「青少年や胎児に(健康上の)深刻な脅威をもたらす」と結論づけています。その上で各国に対し、未成年者への販売禁止や、すべての自動販売機の撤去を勧告すると同時に、「電子タバコの蒸気が、健康を害さないことが証明されない限り」公共の施設での屋内使用を禁じるよう促しています。合わせて、メーカー側に対しても、禁煙グッズと称して健康に役立つような印象を与える広告を出していることに対し、「説得力のある科学的根拠と、当局の認可」が得られるまで、こうしたうたい文句の使用を禁じるように指導しています。


電子タバコ規制の再考を専門家グループがWHOに要望

 こうしたWHOによる電子タバコへの注意や勧告が行われている一方において、専門家グループは電子タバコ規制の再考をWHOに要望しています。2014年の5月31日・世界禁煙デーに向けて、電子タバコへの関心が高まっていました。電子タバコは、従来のタバコに取って代わる救世主であるとして、医師や健康政策の専門家グループが、電子タバコの価値を認めるようにWHOに対して書簡で訴えたのです。50人を超える専門家のグループが、WHO事務局長宛に送った書簡の中には「タバコの煙で6秒ごとに1人の命が奪われている中で、タールを含まない電子タバコは、従来のタバコが含有する有害物質に起因するガン・脳卒中・心臓・肺疾患などの予防に役立つ従来タバコの代替品」との見解を示したのです。

 また書簡では、「電子タバコは、21世紀で最も意義ある健康分野の技術革新となりうるもので、数億人の命を救うだろう」と訴え、国際レベル、国レベルにおいて電子タバコの促進をWHOに求めたのです。しかし、現状においては、電子タバコを使用した際の長期的な健康への影響については、まだ不透明なことが多いことから、ブラジルやシンガポールの国のように、電子タバコの使用を禁止したり、より厳しい規制をかけたりする国も出ています。こうした動きに対して、専門家グループは、ニコチンを煙で吸うのではなく、蒸気の状態で吸引し、しかも有害物質の含有量も少ない電子タバコに対し、従来のタバコと同じ規制を一括して課そうとするWHOの動きに対し、懸念を示しているのです。

 こうした規制が電子タバコにも適用されれば、WHO加盟国は電子タバコの広告や公共の場での使用を禁止し、税金も課されることにもなります。これに対しても、書簡では「電子タバコのような、タバコ害の減少につながる製品への乗り換えという選択を阻害することは、非倫理的であり有害だ」と指摘しています。

 専門家グループの一人であり、依存症が専門のロンドン大学のジェリー・スティムソン名誉教授は、従来のタバコと比較すれば、電子タバコに含まれる有害物質は「ごく微少に過ぎない」と述べています。そして教授は「人々はニコチンを求めてタバコを吸い、タールのために死んでいる」と指摘し、「もし、タバコの葉を燃やさずにニコチンを取り出すことが可能になれば、ニコチンを摂取しても、タバコを吸って死ぬことはなくなるだろう」との見解を示しています。さらに教授は、WHOは電子タバコを従来のタバコと同じ分類にすることで、電子タバコを使いづらくし、魅力を失わせる狙いがあるのではないかと指摘しています。


アメリカで健康被害者が急増

これまでに報告されている被害

 アメリカでは、電子タバコの使用による健康被害が急増しています。これまでに報告されている状況を挙げると、次のようなものです。

  • 過去1年間で、連続吸引による呼吸器疾患、心血管障害などの被害件数が急増しています。
  • 過去1年間で、アメリカ食品医薬品局(FDA)に寄せられた電子タバコに関するクレームは50件以上にものぼっています。
  • アメリカ食品医薬品局(FDA)には、ニコチン入りリキッドの連続吸引は頭痛・咳・めまい・喉の痛み・鼻血・胸痛・アレルギー反応などの症状が数多く報告されています。
  • 2名の男性は、電子タバコの使用過多が原因で、外因性のリポイド肺炎を発症しました。理由は、蒸気を発生させる交換式カートリッジ内の植物由来の含有物だといわれています。
  • ニコチン溶液を蒸発させるために、カートリッジに入れるプロピレングリコールという化学物質が、呼吸器系に激しい炎症を起こさせることがわかりました。
  • 人体に極めて有害であるジエチレングリコール(不凍剤の成分)が含まれた商品が極一部あったほか、発ガン性物質であるニトロサミンが検出されたモデルは、今回の調査対象品の過半数にもなりました。
  • アメリカ食品医薬品局(FDA)は、アメリカの電子タバコ会社・NJOYとスモーキングエブリホエアの製品を分析した結果、不凍液成分のジエチレングリコールと発ガン物質のニトロソアミンが検出されました。

 このほか、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)においても、若年者の使用によって、ニコチン依存が増大し、喫煙に向かわせるリスクがあると懸念しています。こうした電子タバコのリスク問題は、品質管理の杜撰さにあるとFDAはみており、アメリカ肺協会(ALA)もこのFDAの見解を支持していて、FDAの承認が出ない限り、それらの製品を販売すべきではないとしています。


ニコチンの量はむしろ増えている

 これまで、電子タバコについては、喫煙が禁止されている公共の場で使用できることをメリットとして販売してきましたし、また電子タバコのメーカーは、しばしば紙巻タバコの代わりになるという触れ込みで販売してきましたが、その多くは健康に対する影響や安全性については、明確に示していません。そのうえ、電子タバコは禁煙の方法としても推進されてきましたが、それが効果的であるという科学的な証拠はないのです。

 この実態に対して、FDAや専門家においても、電子タバコによる純度の高いニコチンの吸入に伴う副作用は、十分に研究されておらず、不明な点が多いと懸念しています。また、電子タバコに含まれる全化学成分について、適切に開示していないメーカーが複数あり、カートリッジのラベルに記載しているニコチンの量は、カートリッジに入っている実際の量と一致してない場合があることから、品質管理においても懸念しています。電子タバコは、そのイメージとは裏腹に、通常のタバコと同じくらい、またはそれ以上にニコチンの量を含んでいることもあるのです。ニコチンは、肺から血中に入って脳に達すると、集中力が高まり、気分が落ち着き、快感や覚醒といった効果をもたらします。またニコチンは依存性が強いことも知られており、依存状態に陥った人は、ニコチンが切れるとイライラ感や不安などの離脱症状(禁断症状)を生じます。ニコチンの依存性は、ヘロインやコカイン、アルコール、カフェインなどよりも強いと言われています。


副流煙ならぬ“副蒸気”が心配

 アメリカのスタントン・グラッツ教授(カルフォルニア大学サンフランシスコ校)は、2013年に、電子タバコの蒸気には発ガン性物質や生殖毒性のリスクを有する10の化学物質が同定されている、と警告しています。紙巻タバコの場合は副流煙が問題となっていたため、メーカーは電子タバコの場合は副流煙を発生しないため、周囲の人々への健康上のリスクがないと主張しています。確かに副流煙は発生しないが、副蒸気は発生します。メーカー側は、副蒸気は単なる水蒸気であって無害であると主張していますが、無害であるという研究は何も行われていません。

 これまでも、電子タバコの副蒸気が、人によって目や鼻、喉への刺激、吐き気、呼吸への影響といった症状を引き起こす事例が報告されています。このことから、メーカーが子どもや高齢者、特定の症状をもつ人を含む全ての人にとって、安全であると証明されるまでは、副蒸気にさらされることを避けるべきであるとしています。電子タバコの蒸気にさらされた培地中で増殖した気管支細胞は、紙巻タバコの煙にさらされた培地中で増殖した気管支細胞に、非常によく似た遺伝子の異変を示した、という報告もあります。


若者や子どもにも危険

 アメリカでは、若者や子どもが口にする可能性についても問題になっています。メーカーは、子ども達に直接販売しないよう、注意を呼びかけていますが、電子タバコ用のニコチンカートリッジには、子ども達にとって魅力的なチョコレートやフルーツ、チューインガムなどの風味が加えられたものが多く、デザイン的にも目を引きやすい製品となっています。アメリカの法律では、未成年者は紙巻タバコを購入することはできません。しかし、電子タバコはこうした法律は適用されないため、インターネットでも販売されているため、未成年者でも購入は簡単にできます。紙巻タバコより安い値段で売られているものもあり、若年層の使用が一気に広がったのです。

 またアメリカでは、子ども達の間で事故的なニコチン中毒の報告が急増しています。オクラホマシティの2歳の少女が、親の吸っていた液体ニコチンを誤って小瓶1本を飲んでしまい、その後嘔吐して、緊急治療室に運ばれた例があります。液体ニコチンは、消化管に入ると、タバコを吸って肺から入るよりも、迅速に体内に吸収されるため、はるかに危険なのです。


FDAが電子タバコの法的規制に動く

 こうした事態を踏まえ、FDAはタバコ製品としての法制化を正当と認め、2011年にタバコ製品として法制化するプランを発表しました。電子タバコに内在する毒性および健康への影響評価について、FDAは次のような見解を示しています。

 まず、電子タバコの液成分は、その毒性濃度は製品によってさまざまで、品質管理に疑問が呈されていることを挙げています。また、電子タバコ蒸気では、数々の毒性成分が同定されており、通常タバコよりはオーダーは少ないものの、ニコチン置換より高濃度の物が含まれるとしています。現時点で、マーケットにある電子タバコは、必ずしも安全とは言えないが、通常喫煙よりは毒性は圧倒的に少ない可能性があるとしています。こうしたことから、FDAは以下のことを考慮しなければならないとしています。 

  • 電子タバコの含有物質レベルは、健康リスクをもつかどうか?
  • 電子タバコの蒸気中毒性の閾値はどうか?
  • 電子タバコの製品スタンダードの基本とは?
  • エンジニアリングで、リスクを緩和できるかどうか?

 この他、個別喫煙者に対するベネフィットの可能性や、一般住民への有害性です。有害性というのは、電子タバコと通常のタバコの二重使用の問題、非喫煙者への電子タバコ取り込みの問題、新たな大気汚染問題、外観上の喫煙行為容認の強要、禁煙施策へ反する新たな対汚染対策などがあります。

 加えて、広告・マーケッティングの問題もあります。従来のタバコと比較することで、電子タバコのベネフィットのみの宣伝です。禁煙補助、刺激有害性減少、非喫煙者近隣での喫煙類似行動許容などです。さらに、若年やセレブを利用したイメージアップ、マーケッティング拡大、消費者向けアドボカシー促進による製品の販売促進などがあります。こうした状況の中でFDAは、内在ベネフィット、内在リスクに関して法制化することに苦心しており、この中には年齢制限、アクセス制限、アピール評価などの内容が含まれています。


29の州の司法長官が、FDAに規制強化を要望

 2014年4月、FDAは電子タバコの販売に関する新たな提言を発表しました。それは、将来的には18歳未満への販売を禁止するほか、新製品の認可制度を確立するなど、規制を強化する考えを明らかにしました。提言は、このほかにも健康被害を警告する表示を義務づけるなどの方針も盛り込まれています。一部の政治家や公衆衛生団体から、電子タバコの販売戦略や健康被害に関する懸念の声が高まっている中で、FDAでは今後一般市民や電子タバコ産業の関係者からも意見を募り、審議をおこなった後に、最終的には規制を導入する考えを示しています。

 現在、禁煙のために電子タバコを利用する人もいる中で、実際の禁煙効果については、今のところ科学的に証明されておらず、健康上の被害についても不明確の部分が多い中で、FDAタバコ製品センターでは、今回の提言について次のようなコメントをしています。「規制強化により、若年層への販売を制限し、消費者の電子タバコに関する誤った理解を正すことができ、公衆衛生上で著しい成果が得られるだろう。また、健康に関して誤解を呼ぶような広告を防止し、新製品については必ずFDAの科学的な検証を経てから市場に出すように取り締まることが可能になる」と。

 また、2014年の9月には、アメリカの29の州の司法長官が、テレビ広告の禁止や、電子タバコが人気を博するきっかけとなったキャンディーやフルーツ味などのフレーバーの禁止を含め、FDAに規制を強化するよう求めました。この州の要求は、FDAが4月に提言したものよりも一層厳しいものとなっています。FDA の提言では、18歳未満への電子タバコの販売を禁止する計画を明らかにしていましたが、広告やオンライン販売、フレーバー付き電子タバコの規制を提案するまでには至っていませんでした。29の州の司法長官がFDAに提出した書簡は33ページにも及び、そこでは「当局が提案した規制は、われわれの懸念の一部に対処するが、特徴のあるフレーバー、電子タバコの宣伝、タバコ製品のネット通販などの特定の懸念事項には対処していない」と指摘しています。


研究者のレビューでも健康リスクが明らか

 カリフォルニア大学サンフランシスコ校のタバコ管理研究・教育センターのスタントン・グランツと彼の研究チームは、電子タバコ使用者が吸引しているものに関して、明らかになっているデータを精査したところ、科学者らが考えていたより大きなリスクを発見した、と医学専門誌『Circulation』のレビューで述べています。電子タバコは、高いレベルのナノ粒子をもたらし、それらは炎症を引き起こすことがあり、ぜんそく、脳卒中の発作、心臓疾患、糖尿病などに関連していることを発見したといいます。そのレベルは「心臓疾患および炎症がかかわるその他の慢性症状について、実際に懸念をもたらすレベルである」と述べています。もちろん、通常のタバコに比較すれば、ほぼ無視できるレベルです。

 また、FDAのプリシラ・キャラハンライオンは、同じジャーナルの中で、電子タバコのベーパー(蒸気)に関する18の研究のデータをレビューし、ほとんどの電子タバコが少なくとも、ニコチンとフレーバーが溶解している微量の溶剤を含んでいることを発見したといいます。これらの溶剤は、肺刺激物質であることが知られていると、キャラハンライオンは報告しています。

 この溶剤は、もっと厄介な物質であるカルボニル化合物に変わってしまうということです。この化合物には、既に発ガン性物質として知られているホルムアルデヒドや、アセトアルデヒドのような発ガン性が疑われる物質があります。初期の電子タバコには、従来のタバコの燃焼と同じような強力なニコチンの一撃がなかったため、技術者らは、第二世代の電子タバコの温度を高めて、一服あたりのニコチンをより多く調整できるように開発したのです。

 しかし、これに対して、ニューヨーク州バファローにあるガン研究所のマシ・ゴニエウイクスは、高い温度にすると、溶媒の熱分解を引き起こし、カルボニル化合物を生成する原因となることを指摘しています。もし、この第二世代の電子タバコの使用者が、グリセリンとプロピレングリコールの溶剤混合物を含む液体を使用して、装置のパワーを最大にすれば、ホルムアルデヒドのレベルは、従来のタバコのレベルに達すると発表しています。多くの生物学者らは、粒子のサイズと数が重要であると指摘しており、電子タバコ使用者にとって、莫大な数の非常に小さなエアゾルを体内に吸収することになります。このサイズは、肺の気道の最も薄い内面に沈着する有害なサイズであるといいます。

 ノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パークにあるRTIインターナショナルのジョナサン・ソルンブルグらによれば、電子タバコによる吸入粒子径の中央値は、約200〜300ナノメートルであるといいます。このサイズは、従来のタバコの煙と肩を並べるものであるといいます。ベーパー(蒸気)中の粒子の質量は、空気1立法メートル当たり、約3ミリグラムであるといわれますから、これは環境保護庁(EPA)の空気中の微粒子の24時間曝露限界より約100倍も高い値となります。これらの吸入された粒子の40%ぐらいが、肺の中で最も小さな気道の深部に沈着するであろうと、ソルンブルグらの研究グループは分析しています。

 電子タバコのベーパーは、このニコチン溶剤のほかに、電子タバコ液からの化学的添加物(フレーバリング)と食品添加物を含んでいます。これらは、FDA によって、一般に安全と認められているものですが、それは口から摂取される時の化合物のテストに基づいたものであって、吸入された時の安全性については考慮されていないといいます。

 バージニア・サンディエゴ・ヘルスケア・システムの科学者であり、救急救命医でもあるローラ・クロッティ・アレキサンダーは、電子タバコのベーパーは、殺菌が難しい危険な病原菌にすらなることがあると、アメリカ胸部学会で報告しています。そして、MRSAという名前で知られるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌を、電子タバコに曝露させています。肺炎を引き起こすこれらの抗生物質耐性細菌は、人間の体がつくる天然の抗生物質である殺菌タンパク質を用いても殺菌することは難しいことを、実験用平皿の中で証明しています。その理由は、ニコチンの多いベーパーに曝露させられた病原菌は、薄いバイオフィルムを分泌し、コーティングして自身を保護することがわかっています。

 アレキサンダーはまた、電子タバコのベーパーに曝露させたMRSAを含む空気中でマウスに呼吸させたところ、1日後、ベーパー曝露病原菌を得たマウスは、非曝露病原菌を得たマウスに比べて、肺の中に3倍も多くの病原菌をもったことを確認しています。こうした研究を通して、アレキサンダーは、喫煙者に電子タバコに切り替えるべきかどうかについて、助言できるようにしたいと述べています。従来のタバコと電子タバコを比べると、電子タバコの方が害は少ないかもしれないが、しかし、電子タバコは健康に良いというわけではないことは明らかです。


ヨーロッパ各国でも電子タバコ規制の動き

フランスでは規制を適用する考え

 フランスはもともと喫煙大国で、喫煙人口は1,500万人にものぼり、OCEDの調査では、喫煙率は26%と先進国のなかで非常に高く、日本の23%を上回っています。そして、年間7万人がタバコの喫煙が原因の疾患で死亡しているといわれます。こうした中で、電子タバコはニコチン量を減らすことができるという健康面、タバコ代が節約できるという経済面、職場や交通機関で喫煙できることによる仕事の生産性の向上面などの理由で、2012〜2013年にかけて電子タバコが大人気となり、爆発的に利用者が増えました。電子タバコ専門販売店はフランス全土で300店も増え、現在、電子タバコの愛用者は200万人に上るといわれます。

 またフランスでは、タバコを吸ったことはないが、電子タバコを試したことがある、とする中高生が15〜16歳で12%、17歳で19%もいるといいます。電子タバコが普及することによって、従来のタバコ喫煙者が減少するだろうと期待された中で、2013年の5月の世界禁煙デーに、フランスのマリソル・トゥーレーヌ保健相は、記者会見で電子タバコへの規制を適用する考えを明らかにしました。その内容は、電子タバコにも発ガン性物質が含まれていることや、ニコチンの量が多いことなどを挙げ、使用規制を検討するというものです。具体的には、未成年への販売禁止、公共の場での吸引の禁止、またメディアでの広告も制限するといった厳しいものでした。

 ニコチン量は0〜48mg/ミリリットルと調整はできるものの、水蒸気とともにニコチン、化合物のプロピレングリコールやグリセリンを吸引することによる人体への害も懸念され始めたのです。特に、薬事法等による規制がない、商品の品質管理も適正にされていない、有害物質が含まれている可能性もある中で、電子タバコを薬事品として認定し、薬局のみで販売を義務づけて商品管理しようとしました。ところが、2013年10月8日のヨーロッパ会議で否決され、自由販売が継続されました。現在は、18歳以下の未成年への電子タバコの販売だけが禁止されています。

 その後の2013年の12月9日に、フランスの裁判所は、電子タバコの販売認可をタバコ屋のみに制限するべきだと判断しており、またトゥールーズの商事裁判所も、電子タバコにも通常のタバコと同様の宣伝規制を適用すべきだとの判断を下しました。


その他の国々の反応

 イギリスでは、2016年をめどに、電子タバコは医薬品として製造販売が規制されることになりました。医師の処方がなければ、買うことが出来なくなるのです。イギリス保健所長官のデイビィス氏は、「他の禁煙用ニコチングッズに比べて、安全で効果的なのも事実」としながら、「電子タバコは、医師の指示に従って、正しく使うことで効果が期待できる」と話しています。しかし、こうした動きに対して、電子タバコの製造元からは、反発の声が上がり、製品に階級付けをして、消費者が自分に適した製品を自分で選ぶことができる仕組みをつくろうとして、検討しているとも伝えられています。

 一方、ドイツの健康教育センターのElisabeth Pott医師によると、電子タバコは従来のタバコと同じぐらい人間にとって有害であると指摘しています。それは、ニコチン溶液を蒸発させるために、カートリッジに入れるプロピレングリコールという化学物質が、呼吸器系に激しい炎症を起こさせる可能性があるというものです。(グリセリンの場合は、非常に安全である)

 この他、カナダやオーストラリア、アメリカのいくつかの州では、電子タバコを禁止しています。コロンビアやパナマ、ウルグアイなどの国でも禁止されています。イタリアでは、2013年の4月から、電子タバコにはニコチンが多く含まれていることから、購入可能年齢を16歳から18歳に引き上げています。

 欧州全域の各国政府が、電子タバコを通常のタバコと同じように扱うべきか否かという問題に直面するなかで、2013年10月の欧州議会で、販売が薬局に限定される医薬品としての指定を退け、治療特性をうたった製品を除き、一般のタバコ販売店などでの販売が継続されることになりました。


オークランド大学の禁煙コントロール試験

 ニュージーランド・オークランド大学のクリストファー・ブレッンらは、ニコチン入り電子タバコの有効性と安全性について評価する、プラグマティックな無作為化対照優越性試験をおこないました。試験は、2011年9月6日〜2013年7月5日にオークランドで行われ、18歳以上の禁煙希望者の男性657例を対象に、電子タバコ、ニコチンパッチ、電子タバコのプラセボの3群に割り付けて行われました。そして6カ月後の禁煙あるいは節煙状態を、空気中の一酸化炭素濃度測定により判定し、3群間で優位性を比較評価しました。

 包括解析(ITT解析)の結果、16mgニコチン含有の電子タバコ群7.3%、1日21mgニコチンパッチ群5.8%、プラセボ電子タバコ群4.1%のそれぞれに、6カ月後の禁煙あるいは節煙継続を確認しました。ニコチンパッチに対する電子タバコの優位性は立証されず、3群の解析値がいずれも極めて低かったことから、報告では検出力不足の可能性を指摘しています。

 また、電子タバコあるいはニコチンパッチと、有害事象との関連についても、統計的有意差は得られませんでした。ニコチン含有の電子タバコ群137例、ニコチンパッチ群119例、プラセボ電子タバコ群36例となり、3群とも有害事象との関連を認めませんでした。以上の結果から、電子タバコは、ニコチン含有・非含有ともに、低値ではあるものの、ニコチンパッチと同等の禁煙効果が示されたことを報告しています。


日本における電子タバコの安全性

国民生活センターがテストを実施

 年々、禁煙や分煙の意識が全国的に高まる中、また2010年10月にはタバコ税の増税等の影響もあって、電子タバコへの注目が集まっています。しかし、すでに述べてきたように、世界保健機関(WHO)は、2008年9月に電子タバコの安全性や効果に関して、疑問を呈しています。また、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、2009年5月に、ニコチンが含まれていないという電子タバコのカートリッジから、微量のニコチンやジエチレングリコールが検出されたものがあったという調査結果を公表しています。

 全国消費生活情報ネットワーク・システムには、2007年6月の最初の相談事例から、2010年6月末までに、電子タバコに関する相談が309件寄せられているといわれ、特に近年相談が急増しているといいます。相談の中で多かったのは、「電子タバコを購入し、使用してみたが、4〜5日経過すると常習性を感じるようになった。ニコチンが含有しているのではないか?」とか、「タバコのような形で煙が出て、タバコを吸った気分になる電子タバコを購入したが、安全性について知りたい」などといった、品質や機能に関する相談が168件もあったといいます。

 そこで独立行政法人・国民生活センターは、電子タバコについて、カートリッジにニコチンが含まれていないか、事業者がカートリッジ内の成分と安全性をどのように確認しているのか、等について調査し、2010年8月にその内容を消費者に公表しました。なお、テストされた対象銘柄は、国内で販売されている25銘柄45種類の味のほか、参考として個人輸入された2銘柄2種類も含まれています。報告された報告書の内容の一部を、以下に紹介したいと思います。


主なテスト結果

ニコチンの含有量

 テストは、国内で販売されている25銘柄45味のカートリッジの液体に、ニコチンが含まれていないかをガスクロマトグラフ-質量分析計を用いてスクリーニングを行いました。そして、ニコチンが検出されたものについては、定量下限1ppmで定量を行うとともに、1カートリッジ当たりのニコチン量を算出しました。また、ニコチンが検出された銘柄で、他の味で販売されているものについても調べました。

 その結果、国内で販売されている25銘柄45味中、11銘柄15味でニコチンが検出されました。日本たばこ産業株式会社によると、国内で販売されているタバコ1本の煙に含まれるニコチン量は、0.1mg(100μg)以上あるといわれ、これは電子タバコの1カートリッジ分に相当するといいます。1カートリッジの吸引回数は、タバコ数本から数十本分といわれますから、全量を吸引したとしても、普通のタバコに比べるとかなり少ない量ということになります。ニコチン濃度が高いものでは、0.16%のニコチンが検出され、カートリッジ約13本分に相当する量でした。国内では、ニコチンは医薬品成分に指定されているため、ニコチンが含まれている電子タバコの場合、薬事法上の問題となるおそれがあると指摘しています。個人輸入で海外から輸入する場合のニコチン入りリキッドのニコチン量は0mg〜72mgのものが一般的です。


ジエチレングリコールの含有量

 ジエチレングリコールは、経口摂取すると、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢、めまい、嗜眠、錯乱、意識喪失などを引き起こすおそれのある物質です。国民生活センターでは、このジエチレングリコールについても、ガスクロマトグラフ-質量分析計を用いてスクリーニングを行いました。その結果、25銘柄45味の全てにおいて、ジエチレングリコールは検出されませんでした。

表示について

  • @ ニコチン含有の表示:国内で販売されているほぼ全ての銘柄において、パッケージや取扱説明書等の表示に、ニコチンを含まない旨の表示がみられたものの、一部の銘柄からはニコチンが検出されました。また、ニコチン含有に関する表示のない銘柄からも、ニコチンが検出されたことから、景品表示法上での問題も指摘されています。
  • A 液成分の表示:カートリッジ内の液成分表示について、パッケージや添付書類に表示されているかどうかを調べたところ、表示があったのは25銘柄中11銘柄のみでした。また、表示されているものの中でも、具体的な成分と配合量まで表示されているものがある一方で、表示されていても、表示内容に大きな差がありました。
  • B 安全性の表示:安全性に関する記述を調べたところ、ほぼ全ての銘柄に、安全であると受け取れる表示や表現が見られましたが、ニコチンやタール、食品添加物など調べた対象物質について、吸入しても安全である根拠が不十分であったり、不明瞭であったりするものが多くありました。 
  • C 対象年齢の表示:テスト対象銘柄の使用対象年齢に関する表示を調べたところ、25銘柄中16銘柄に、未成年者は使用を避ける旨の表示がみられましたが、9銘柄にはそのような表示が見られませんでした。
  • D PSEマークの表示:電子タバコの充電器は、家庭用の100Vの電源を使用するため、登録検査機関の技術基準適合性検査を受け、商品にPSEマークを表示しなければなりません。3銘柄の充電器にPSEマークの表示がなく、3銘柄でPSE

マークが通常の使用状態では見えない所に表示されており、この6銘柄に電気用品安全法に抵触するおそれがあるとしています。

消費者へのアドバイス

 国民生活センターでは、今回の電子タバコの安全性のテストを通し、消費者へのアドバイスとして次の点を挙げています。

  • @ 電子タバコの安全性は、根拠が不十分と考えられるので、安易な使用は避ける。
  • A 禁煙あるいは減煙の効果は、はっきりしないと考えられるので、その効果を期待して継続的に使用することは避ける。
  • B 未成年者が、安易に使用しないよう保護者等が十分に注意する。
  • C 外国では、ニコチンが含まれる電子タバコが販売されているので、購入・使用・譲渡には注意する。